太陽光発電の導入時に火災保険への加入が勧められることから分かるように、太陽光発電では火災が発生するおそれがあります。
では火災が発生する原因は何なのでしょうか。
また、万が一火災が発生したときにはどのような対応をすれば良いのでしょうか。
□太陽光パネルで火災が発生する理由
太陽光パネルでの火災の理由は、主に3つあります。
1.太陽電池モジュールやケーブルからの火災
太陽電池モジュールは、パネルのことを指します。
なお、品質の向上や検査基準の厳格化により、モジュールからの火災は起きにくくなっています。
モジュールからの出火よりも多いのが、ケーブルからの出火です。
太陽光パネルには数多くのケーブルが付いているため、接続不良による火災が多くなっています。
他には、自然災害や小動物がケーブルを破損させることが原因の火災も考えられます。
2.取り付け架台からの火災
取り付け架台とは、太陽光パネルを支える支柱のことです。
施工時に取り付け架台が出力ケーブルを挟み込んでしまうと、火災につながるおそれがあります。
3.産業用太陽光発電システムの火災
住宅用ではなく、より大規模な発電システムにおける火災もあります。
メンテナンスが不十分になると、数が多い分単純に火災になりやすくなるのです。
□火災の対応方法は?
*水で消せる
太陽光パネルでの火災は、通常の火災と同様に水で消火可能です。
実際に消防庁は「普通の火災同様、放水で消火」としています。
一方、「太陽光パネルの火災では水で消化できない」と聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
これは誤情報であるため、水で消せると把握しておきましょう。
*注意点
ただし感電には注意が必要です。
浸水した太陽光発電では、水を通した感電リスクがあるためです。
消防庁は、放水を6メートル以上離れた場所から行うようにと定めています。
二次災害を防ぐためにも、火災発生時は適度に離れた場所から放水で消火しましょう。
消火後は速やかに専門会社に連絡し、対応を行ってください。
このとき自ら対応しようとすると感電リスクがあるため、必ず依頼しましょう。
□まとめ
太陽光発電での火災の原因は主に以下の3つです。
・太陽電池モジュールやケーブル
・取り付け架台
・大規模な発電システム
万が一火災が発生した場合、速やかに消防署に連絡をして消化してもらいましょう。
水で消火した後も感電リスクがあるため気を抜かず、専門会社に依頼して対応してもらうようにしてください。