今回は、太陽光発電システムを設置したけれど、昼間に発電した電気の一部が余ってしまう…
そんな経験はありませんか?
余った電力は一体どこへ行くのでしょうか? 無駄になっているわけではないのでしょうか?
今回は、太陽光発電における余剰電力の発生原因から、その行き先、そして活用方法について解説します。
太陽光発電の仕組みと余剰電力の発生原因
太陽光発電における電力の流れ
太陽光パネルで発電された電気は、まず直流電流です。
パワーコンディショナと呼ばれる機器で交流電流に変換され、家庭の電力系統に送られます。
この時点で、家庭で消費される電力量を超えた電力が発生すると、それが余剰電力となります。
余剰電力発生のメカニズム
余剰電力は、太陽光発電システムの発電量と家庭の消費電力量のバランスによって発生します。
晴天の昼間など、発電量が多い時間帯に消費電力量が少ないと、余剰電力が生じます。
発電量が多い時間帯でも、消費量が多い場合は余剰電力は発生しません。
発電量と消費量のバランス
発電量と消費量のバランスが重要です。
消費電力量を調整することで、余剰電力の発生量を制御できます。
例えば、昼間の電力消費が多い家電の使用を控えることで、余剰電力を減らすことが可能です。
余剰電力 どこ へ?行き先と活用方法
電力会社への売電
余剰電力は、電力会社に売電することができます。
これは、固定価格買取制度(FIT)によって支えられています。
ただし、買取価格は年々減少傾向にあります。
売電する際は、電力会社との契約が必要です。
自家消費による活用
余剰電力を家庭内で消費する自家消費も可能です。
蓄電池などを利用することで、昼間に発電した電気を夜間などに利用できます。
自家消費を増やすことで、電力会社からの購入電力量を減らし、電気代の節約につながります。
蓄電池・仮想蓄電池の役割
蓄電池は、余剰電力を蓄えておくための装置です。
夜間や日照が少ない時間帯に利用することで、安定した電力供給を実現します。
仮想蓄電池は、電力会社が余剰電力を預かり、電気料金を割引くサービスです。
蓄電池と比較すると初期費用が低く抑えられますが、月額料金が発生します。
余剰電力の「捨てられる」ケース
電力網の容量を超えるほどの余剰電力が発生した場合、電力会社は系統の安定性を保つため、余剰電力を制御せざるを得ません。
この場合、余剰電力は「捨てられる」ことになります。
これは、発電量が多く、消費量が極端に少ない場合に起こりえます。
まとめ
太陽光発電の余剰電力は、電力会社への売電、自家消費、蓄電池や仮想蓄電池の活用など、様々な方法で活用できます。
しかし、電力網の容量を超えた場合は、余剰電力が「捨てられる」可能性があることを理解しておくことが重要です。
自家消費を増やす工夫や、蓄電池の導入などを検討することで、余剰電力の有効活用を図り、経済的なメリットを得られる可能性があります。
売電価格の低下傾向も踏まえ、ご自身のライフスタイルや経済状況に最適な方法を選択することが大切です。
余剰電力の行き先を把握し、賢く活用することで、太陽光発電システムをより効果的に利用できるでしょう。