太陽光発電の導入を検討されている方の中には、過積載という言葉を耳にしたことがある方もいるのではないでしょうか。
過積載とは、太陽光発電システムのパワコン容量に対して、より多くの太陽光パネルを設置することです。
過積載を行うことで、発電量を増やすことができる一方で、設備の寿命が短くなったり、メーカー保証の対象外になる可能性など、デメリットも存在します。
この記事では、過積載による太陽光発電のメリットとデメリットを経済面を中心に具体的に解説します。
□過積載の太陽光発電のメリット
過積載による太陽光発電には、経済的なメリットがいくつかあります。
1:発電量アップ
過積載を行うことで、発電量をアップさせることができます。
太陽光発電は天候によって発電量が左右されますが、過積載を行うことで太陽光の取りこぼしを最小限に抑え、より多くの電力を生成することができます。
特に、朝や夕方、悪天時など、太陽光の角度が低い時間帯における発電量増加効果が期待できます。
2:設備効率向上
過積載は、太陽光発電システムの設備効率を向上させる効果も期待できます。
太陽光発電の場合、発電量は季節や時間帯によって変動します。
発電量がパワコンの最大容量に満たない時間帯が生じますが、過積載を行うことでパワコンの稼働率が向上し、設備をより効率的に活用できるようになります。
3:コスト削減の可能性
過積載によって発生した余剰電力を蓄電池などを介して保管し、需要ピーク時に活用することで、追加の電力購入を削減することができます。
また、余剰電力を売電することで収益を得ることも可能です。
このように、余剰電力の有効活用はエネルギーの効率的な利用や収益の増加につながります。
□過積載の太陽光発電のデメリット
過積載には、経済的なメリットだけでなく、デメリットも存在します。
1:太陽光パネル費用増加
過積載を行う場合、太陽光パネルの費用が増加します。
太陽光パネルは、太陽光発電システムの費用の中で大きな割合を占めており、過積載によってパネルの枚数が増えるため、それだけ費用がかさんでしまいます。
2:設備寿命の低下や故障リスク
過積載によって、太陽光パネルやパワコンなどの機器が過熱し、性能や寿命が低下してしまうことがあります。
また、機器への負荷が増加することで、故障のリスクも高まります。
3:メーカー保証対象外になる可能性
過積載によって、パワコンに設定された容量を超える電力を発生させることがあります。
ほとんどのメーカーでは、パワコン容量の1.2倍ほどの過積載にしか保証がきかず、それ以上になると保証の対象外です。
場合によってはメーカー保証が受けられない可能性があるため、注意が必要です。
□まとめ
過積載による太陽光発電は、発電量アップや設備効率向上など、経済的なメリットがある一方で、太陽光パネル費用増加や設備寿命の低下など、デメリットも存在します。
過積載を行うかどうかは、経済的なメリットとデメリットを比較検討し、自身の状況に合わせて判断する必要があります。
専門業者に相談し、シミュレーションなどを行い、メリットとデメリットをしっかりと理解した上で、最適な選択をするようにしましょう。