コンプレッサーの省エネ対策!効果的な5つのポイントと削減効果の計算方法

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工場のエネルギーコスト削減に関心があり、コンプレッサーの省エネ対策について具体的な方法を知りたいと考えているあなたへ。
電気料金の高騰や省エネ法への対応など、エネルギーコスト削減の必要性を感じているのではないでしょうか。

この記事では、コンプレッサーの省エネ対策に関する具体的なポイントを5つ紹介し、それぞれの対策による削減効果の計算方法や具体的な改善策を解説することで、コンプレッサーの省エネ対策を効果的に実行できるようにします。

□コンプレッサーの省エネ対策

省エネルギー法では、コンプレッサーは「電動力応用設備、電気加熱設備等」の項目に分類され、省エネ対策が求められています。
具体的には、空転による電気の損失低減、適正な需要率維持、計測記録の管理、送出量・圧力の適正調整、流体の漏えい防止など、様々な管理標準が定められています。

1:空転による電気の損失の低減

コンプレッサーは、空転状態でも電力を消費してしまうため、不要時の停止や負荷に応じた運転制御が重要です。
始動電力量が大きい大型のコンプレッサーは、頻繁なON/OFFによる増エネを避けるため、ロード/アンロード制御が行われます。

しかし、アンロード運転が長くなりすぎると、圧縮空気の供給が不足する可能性もあるため、適切な管理標準が必要です。

2:適正な需要率維持

複数のコンプレッサーを使用する場合は、それぞれのコンプレッサーが適正な需要率を維持するように、稼働台数の調整や負荷の適正配分を行う必要があります。

3:計測記録の管理

電圧・電流、吐出圧力などのデータ計測・記録を行い、省エネ効果を定量的に把握することで、更なる改善につなげられます。

4:送出量・圧力の適正調整

使用側の必要圧力に応じた適切な吐出圧力と吐出量を見直し、インバーター制御や台数制御を行うことで、無駄なエネルギー消費を抑えられます。

5:流体の漏えい防止

配管や継ぎ手からの圧縮空気の漏洩は、エネルギー損失に直結します。
定期的な漏れ点検やフィルター交換など、適切なメンテナンスが必要です。

□コンプレッサーの省エネ対策

具体的な省エネ対策として、以下の5つのポイントを紹介します。

1:高効率コンプレッサーの導入

高効率コンプレッサーは、従来のコンプレッサーと比べて消費電力量が少なく、省エネ効果が高いです。
コンプレッサーの選定は、使用空気量、必要圧力、工場の負荷変動などを考慮して行う必要があります。

2:吐出圧力の低減

コンプレッサーの吐出圧力を下げることで、消費電力を大幅に削減できます。
削減効果は、消費電力、負荷率、削減率によって計算できます。

・削減効果(kW)=消費電力(kW)×負荷率(%)×削減率
・削減電力量(kWh)=削減効果(kW)×稼働時間(h)×稼働日数(日)
・削減効果(円)=削減電力量(kWh)×電気料金(円/kWh)

3:台数制御装置の設置

台数制御装置は、工場の必要空気量に合わせて、コンプレッサーの運転台数を自動的に調整します。
これにより、無駄なコンプレッサーの運転を抑制し、省エネ効果を高められます。

4:エアー漏れ対策

エアー漏れは、コンプレッサーの省エネ対策において、最も効果が期待できる対策の一つです。
エアー漏れを早期に発見し、適切な修理を行うことが重要です。

5:吸入温度の改善

コンプレッサーの吸入温度が低いほど、消費電力が大きくなります。
吸入温度を高く保つために、コンプレッサーの設置場所や周辺環境の改善が必要です。

□まとめ

コンプレッサーの省エネ対策は、高効率コンプレッサーの導入、吐出圧力の低減、台数制御装置の設置、エアー漏れ対策、吸入温度の改善など、様々な方法があります。
これらの対策を組み合わせることで、大幅な省エネ効果が期待できます。
省エネ対策を実施する際には、それぞれの対策の効果を定量的に把握し、最適な方法を選択することが重要です。

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