
太陽光発電設備は、環境に優しく、電気料金の節約にも役立つことから、近年注目されています。
しかし、設備の導入を検討する上で、気になるのが太陽光パネルの耐用年数です。
□太陽光パネルの耐用年数とは?
太陽光パネルの耐用年数は、大きく分けて2つの考え方があります。
1つは法律上の「法定耐用年数」、もう1つは実際の使用を想定した「期待寿命」です。
1:法定耐用年数
法定耐用年数は、税法上で定められた減価償却期間のことです。
太陽光発電設備の法定耐用年数は、国税庁によって17年とされています。
これは、設備が経年劣化によって価値が下がることを考慮し、一定期間をかけて費用を償却するための期間です。
2:期待寿命
一方、期待寿命は、太陽光パネルが実際に使用できる期間のことです。
太陽光パネルは、可動部が少なく、耐久性に優れた製品であるため、一般的に30年以上使用できるとされています。
3:法定耐用年数と期待寿命の違い
法定耐用年数は、税法上の概念であり、実際の使用状況とは関係ありません。
期待寿命は、実際に使用した際の耐久性を示すものであり、法定耐用年数よりも長い期間使用できる可能性があります。
□太陽光発電設備を長持ちさせるためのポイント
太陽光発電設備を長期間にわたって安定的に運用するためには、適切なメンテナンスや管理が重要です。
ここでは、太陽光発電設備を長持ちさせるための具体的なポイントを4つ紹介します。
1:定期的な点検
太陽光発電設備は、定期的な点検によって、早期に故障や劣化を発見することができます。
点検は、専門業者に依頼することがおすすめです。
2:適切な設置場所
太陽光パネルの設置場所は、日当たりが良く、風通しの良い場所を選ぶことが重要です。
また、パネルの角度や向きも発電効率に影響するため、設置場所の選定には注意が必要です。
3:発電データの記録
発電データは、設備の状況を把握するために重要な情報です。
発電量やパネルの温度などを定期的に記録することで、異常な変化に早期に気づくことができます。
4:パワーコンディショナのフィルター清掃
パワーコンディショナは、太陽光パネルで発電された直流電流を家庭用交流電流に変換する装置です。
パワーコンディショナには、空気中のゴミや埃を吸い込むフィルターが設置されています。
フィルターが詰まると、換気効率が悪くなり、装置の寿命が短くなる可能性があります。
定期的にフィルターを清掃することで、パワーコンディショナの寿命を延ばすことができます。
□まとめ
太陽光パネルの耐用年数は、法律上の「法定耐用年数」と実際の使用を想定した「期待寿命」の2つがあります。
法定耐用年数は17年ですが、期待寿命は30年以上とされています。
太陽光発電設備を長持ちさせるためには、定期的な点検、適切な設置場所、発電データの記録、パワーコンディショナのフィルター清掃など、適切なメンテナンスと管理が必要です。